chayarokurokuroの読書ブログ

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小林道憲『古代日本海文明交流圏』世界思想社

2006年8月10日第一刷。
著者は1944年福井県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。専攻は西洋哲学史、文明論とWikipediaにある。生まれ故郷の福井大学の教授をされていたそうなので越国の関わりあることが比較的多く取り上げられてある。日本海岸から見た東アジアと日本論。
著者は歴史学者ではない。考古学の訓練も受けていない。専門は西洋哲学だということに注意。しょっぱなから、なんの断りもなく「大和政権」という夢物語のパワーワードで日本各地を支配下に置く歴史観炸裂、読むのを止めようかと思った。考古学的証拠がろくにないとしながらも、接続詞と都合のいい憶測と多くの用語を散らかし、あたかも大和政権が本当に大昔からあったかのような物語を土台に固めていく。かと思いきや96ページも書き進めた所で「大和中心史観からは離脱する必要がある」と逃げ道を確保。
その後、証拠も示さず「4,5世紀に大和政権は日本列島を統一」したと言い、かと思いきや筑紫君磐井を代表する九州などの独立政権があったのだとか、どっちやねん。統合失調症なのではないのか。
理系は小保方氏のようにマスコミに血祭りにされて上司が死んだりするわけで。文系でもソーカル事件とか考古学の神の手事件とかあっただろう。こういう頓珍漢な宗教を学問として、偽りを撒き散らかすぐらいなら黙っとくか、宗教家にでもなったらどうなんだ。