福岡県久留米市御井にある筑後国一の宮・九州総社・鎮西11ヶ国の宗廟『高良大社』(こうら・たいしゃ)に行って来ました。
高良山の山の中に神社や寺がたくさんあり、神籠石など見ておくべきポイントも多い場所ですが、今回は高良大社の拝殿と、高良山の頂上にある武内宿禰の葬所と伝わる「奥の院」と、道路沿いに見える神籠石のみです。
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場所
耳納連山・九州山地があり背後から攻められ難く、東は大分、西は佐賀、南は熊本・鹿児島、北は福岡に行ける交通の要所で、近くを九州で一番大きな川の筑後川が有明海に注いでいます。
元々、高良山には高皇産霊尊(タカミムスビ、高木神)がおり、三潴(みずま)に高良玉垂命が居たようですが、367年に玉垂命が高良山に移り、400年に社殿を創建したようです。
玉垂命に一晩貸したら結界を張られて乗っ取られたとか、国譲りのような話しがある。
本殿は標高312mの高良山(こうらさん)の中腹にあります。山の中には高良大社以外の神社や寺が数十ある。
道路が通っており駐車場もあるので車で行けます。
交通のご案内 - 筑後国一の宮 高良大社:公式ウエブ
ご祭神
高良玉垂命も高良大社も記紀などに登場しませんので一体何の神なのかの議論が古くからあるようで、高良大社も正式に発表してはおりません。
俗に武内宿禰、藤大臣、物部保連などと言われているようです。この人たちも誰なのかよく分からないが…
由緒
神紋は「木瓜紋」。四方に開いた雲の中から高良の神が出現なさるその瞬間を表す。
高良大社は古くは「高良玉垂命神社」と呼ばれていた。
高良大社に伝わる『絹本著色高良大社縁起』(福岡県指定文化財)によれば、今から1600年前の仲哀天皇の御世、異国の兵が筑紫(九州)に攻め込んで来た。西に下った神功皇后が追い返し、筑前国四王子嶺に登って神仏に助けを祈られた時、高良玉垂命という神が住吉の神と共に初めてご出現されたと伝わる。
九州総社で鎮西11ヶ国の宗廟とまで公式に云うからには、単なる筑後国一の宮では済まない神社だということで。
撮った写真
高良山の麓の鳥居。
ここをずっと登って行きます。🏍️💨
蛇行する山道の脇に所々見える神籠石
ここの列石は他の所のよりデカい。マジ八葉い。
神籠石の写真は今回はこれだけです。
【参考】
- 神籠石を見学してきたメモ - chayarokurokuroの読書ブログ
- 福岡県飯塚市鹿毛馬『鹿毛馬神籠石』 - chayarokurokuroの読書ブログ
- 福岡県行橋市/京都郡『御所ヶ谷神籠石』 - chayarokurokuroの読書ブログ
- 佐賀県武雄市橘町『おつぼ山神籠石』 - chayarokurokuroの読書ブログ
- 佐賀県佐賀市『帯隈山神籠石』『白鬚神社』 - chayarokurokuroの読書ブログ
奥の院に行きます。
ずっと道路を上がって行きますと、「奥宮」の小さな鳥居と、案内板がある。
古くは「高良廟」「御神廟」と称し、高良の神である武内宿禰の葬所と伝えられていた。
高良大社の神が武内宿禰だと書いてしもとるがな…(^o^;)(^_^;)
自動車が停められるスペースは道路脇に2台ほどしかありません。家族連れが停めていた。登山者は下の高良大社から山道で。
上の「奥宮」の鳥居を先に進むと
10分ほど歩いたかな。運動不足にはキツい道のり。
ここからさらに奥に行くと高良山の頂上。
高良山の頂上312mに到達。案内板と鳥居から徒歩で20分ぐらいかな。結構キツい。
頂上からは木々に遮られてはおりますが、田主丸や久留米市内が一望できる。
高良山の東と南は山です。
白村江で捕虜になっていた筑紫君薩夜麻の身代わりとして唐に残った大伴部博麻の住んでいた、八女の上陽に繋がっている道があると現地在住の登山者に教えて頂きました。
高良大社に行きます。
道路を下り、本殿横の駐車場に。6台ほど停められる。社務所
社務所前から拝殿の左側
拝殿正面
拝殿向かって後ろ側に見える久留米の町
↑木瓜紋と三つ巴紋↓
「八葉石(はちようせき)」が高良大社における神籠石の古名
発掘記念の石碑らしい。
拝殿向かって右手にある久留米ツツジの原木群生地
ツツジより、その周りの石が気になる
末社「真根子神社」
武内宿禰の代わりに死んだ壱岐真根子を祀る。
「印鑰神社」(いんやく、いんにゃく)は国庁の印や倉庫の鍵を保管した神社だという。佐賀にもあるし志賀島の志賀海神社にもあった。
よく調べてませんが、実は倭国の国爾・御爾・玉爾を保管した場所なんじゃない?
高良大社の五姓ある宮司家の物部氏から派生するうち宗崎氏が印鑰神社の宮司だったみたいですが、宗崎と宗我(蘇我)は何か関係あるんじゃないかと。
そう思う理由は「宗」が被っているというだけです(笑)
拝殿へ登ってくる階段の横に展望台がある。そこからの風景。
基肄城や大宰府、大野城、阿志岐城、杷木、女山、帯隈山など山城からノロシを上げれば直ぐにここへ情報が伝わりそう。
女山(ぞやま)の有明海対岸の鹿島、鞠智城の海寄りの大牟田や荒尾、その対岸の島原、宇土や天草にも神籠石や知られざる古代山城があるんじゃないか?
この神社は探り甲斐がありますよね。筑紫三神の祟りがあるかもしれんけど…