chayarokurokuroの雑記ブログ

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福岡県八女市大字馬場『熊野神社』と「鈍土羅の樟」

福岡県八女市大字馬場の熊野神社と「鈍土羅の樟(どんどらのクスノキ)」。



鈍土羅(どんどら)とはこの辺りの地名で、交差点やコンビニの店名などにも使われておりますが、正式な地名として記録に載ったことはないようです。変わった地名です。



そこでNHK福岡放送局が「追跡!バリサーチ」なる番組で調査した。


八女市在住の画家で歴史研究家の杉山洋(96)さんが言うには、

  • 古来、有力者を埋葬する時に土を踏み固める際の「どんどん」という音にちなむのでは

  • 中国からの船乗りが叩くドラの音にちなむのでは

等の説を挙げられている。



放送に反響があり、視聴者からお便りが届いた。


視聴者の説では、

イタリア語の動詞で子供をあやすという意味のDondorareの3人称単数現在もしくは命令形。

語源は、段(だん)・緩(だら)。原義は、段状の緩傾斜地。語音に近い漢字を当てたため、漢字の訓読みに準じて転化した呼称と思われる。緩傾斜地はタラ(ダラダラ・タラタラ・ダラケルほか)と呼ぶが、当てに漢字“音”に準じてテラと転じた地名が多い。福岡市東区箱崎小寺(こでら・砂堆地)など。



鈍土羅熊野神社 宮総代 澤田成行さん曰く

放送を見た地元の高齢の方が、「昔、土を固めて鋳型を作る職人や作業場がいくつもあった」、というお話をしに訪ねて来てくれたそうです。



場所

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地図をクローズアップすると見えますが、「納楚(のうそ)」という地名もある。近辺にいくつか熊野神社があります。「熊」と「楚」のセット。



出雲や和歌山の熊野大社や三社は、元は九州に居た人たちが移ったんじゃないかと思っている。熊野大神スサノオのこととも言い、熊襲だろうと。熊野連の先祖の天火明命も元は熊本か有明海周辺にいただろうと。



なので、和歌山の熊野からの勧請で九州に建てられた神社は、いわば逆輸入の形かと。



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「鈍土羅の樟」、幹の周囲15.2メートル、樹齢1000年以上。福岡県の天然記念物に指定されている。
幹に暖簾のようなものが掛かっているのはトタン屋根で、昭和43年の台風で枝が折れたのを塞いでいるようです。
右下に石棺っぽいものが写っている。



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組み立て式石棺。ご先祖様の墓を雨ざらしの放置プレイ。なんと雑な扱い。



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県指定天然記念物 鈍土羅の樟 昭和28年12月3日指定 八女市大字馬場 熊野神社境内

熊野神社境内に茂る大クスであり、その規模は、胸高周囲15.2メートル、根回り31.2メートル、樹高30.2メートルである。昭和43年の風水害により大枝が1本たおれ、ややその規模が小さくなったことは惜しまれるが、その後樹盛をもりかえしている。

伝説によると、往古熊襲反逆のおり、朝命を奉じ、討伐に従軍戦没した将士を祀った所で、墳墓の標識として植栽されたものであるとされ、俗に七つ塚と称せられているものの一つである。大正の初めにこのクスノキの根元を掘った時に、内部に朱を施した石棺と土器数片が出たと伝えられている。

昭和57年9月
八女市教育委員会



大和王権などと云うものがあったかどうかしらぬが、そんなものが九州まで戦争しにくるとは考えられない。『記紀』で「熊襲」が登場するのは仲哀・神功・応神時代に限定している。4世紀末~5世紀初め。高良山乗っ取り事件の頃だ。「熊襲征伐」があったとすれば九州倭国内の紛争だろう。



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石が御神体



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祭神や由緒などは不明。
この近くにもう一つ熊野神社(速玉神社)がある。続いてそちらへ参る。
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