chayarokurokuroの雑記ブログ

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バイクのウィンドスクリーンを自作した

何か考え事でもしていたか、サイドスタンドを下ろしてるつもりでバイクを傾け、ハッと気がついたが時既に遅し。バイクを踏ん張り起こしたものの、横の自動車のバンパーにウィンドシールドが接触し破損。幸い車にキズはほとんど付かず。



ということで、割れたウィンドシールドがこちら

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左側がガッツリいってしまった。



新品を買うと1.6万ほど。痛いなぁ。仕方ない、作るか。
実は、これを買った際もさんざん自作しようかと思案していたのだが、結局ステーの調達やアクリル板の曲げが難しいとのことでWeb通販で買ったのだった。



ざっと自作手順

所要時間はのんびりやって2日。アクリル板を切る工具による。

  1. ウィンドシールドをバラす(上の写真)
  2. 型紙作成
    1. シールドに縦の中心線を油性マジックで書く
    2. 大きな紙を用意し、これにも中心線を書く。
    3. シールドと型紙の中心線を合わせ、シールドの枠を半分だけ描き写す(無傷な右側のみ写した)
    4. 型紙を中心線からきれいに折り曲げ、左右対称になるように枠を切り取る
  3. アクリル板に型紙を油性マジックで描き写す(保護用の薄いビニルが付いたままで行う)
  4. アクリル板を切り取る(ビニルが付いたまま)
  5. アクリル板の縁をヤスリ掛け(ビニルが付いたまま)
  6. アクリル板の保護用ビニルを外す
  7. 熱で暖めて良い具合の曲面になるよう曲げる
  8. アクリル板にボルトの穴をあける(金具の穴の位置を合わせながら)
  9. 金具を取り付ける



準備したもの

  • 型紙用の紙

    • 家に有った和紙と画用紙を使った
  • 油性マジック

  • L型定規(中心線を描ければ何でも良い)

  • アクリル板「アクリサンデー サンデーPET」

    • 450*600mm、厚さ3mm をホームセンターで購入。約3600円。
      板厚については、元のシールドも3mm厚。ネットで調べても2mmじゃ薄いとか。



  • アクリル板のカット工具
    • たまたま持っていた 彫刻刀(切り出しと三角刀)と、ミニルーター。彫刻刀で枠線に溝を彫り、そこをルーターでカット。ボルト用の穴もこれであけた。板のカットが一番大変な作業。

【補足】
ミニルーター はアクリル板を切る為の道具ではないが、使えた。どこのご家庭にもあるものでは無いと思います。
アクリルカッターは直線を切るには良いが、曲線は難しい。通常のカッターは無理かな。彫刻刀だけで切るのは無理ではないが、時間がかなり掛かる。
半だゴテの先にアートナイフの刃みたいなものを付けて使う アクリル専用カッター(ホットナイフ) が一番安くて良いかも。ホームセンターで1500円位で売っている。
その他、超音波カッター というものがあるらしいが、高い。またはYouTubeで 糸ノコ や 丸ノコ、グラインダー等で アクリル板カットをしている動画がある。



  • アクリル板の縁のヤスリ掛け
    • 金属製の大きめのヤスリか、80~450番位の紙ヤスリ



  • アクリル板の曲面まげ作業
    • 冬に使う 電気ヒーター を使った。完成品の質に最も関わる作業。難しい。慎重に行う。焦ると面が波打つ。
    • 曲げたい部分を暖め、ゆっくり力を入れて曲げる。元の割れたシールドの上に板を載せ、その上から 電気ヒーター を当てたりの試行錯誤。

【補足】
通常、アクリル板の曲げはドライヤーのような形の ヒートガン を使うようだが、持っていないので 電気ヒーター で代替した。これはご家庭にあるかもしれない。
雄型に上からアクリル板を載せて、その上から熱を加えて型に添うように押さえて行くのが良いかと思う。曲げたいRに近い曲面を型換わりにするとか。極力広い範囲に熱をあてて、ゆっくりやる方がよさげ。



アクリル板

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割れたシールドの使い途が無いかと、とりあえず ピカール というライダー御用達の研磨剤で磨いたところピカピカになった。
で、買ってきた サンデーPET に加工作業で付いたキズを同じように ピカール で磨いたところ、逆に擦り傷が付いた。
後で気づいたことですが、サンデーPET は柔らかい。もう少し硬質な素材を使った方が良いかも。走行で砂等のキズがつきやすいかもしれん(未確認)。

アクリサンデーMR というのがある。より硬質らしい。

アクリル板 | アクリサンデー株式会社



型紙作成中

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型紙を(保護用ビニールがついたまま)アクリル板に描き写し、カット

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保護用ビニールを外したあと

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元のシールドより少し大きめに作った

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電気ヒーター による曲げ作業は省略。最も肝心な作業だけど。すんまそん。



取り付け金具を装着後

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きれいに出来ているように見えるが、少し波打っている。



アクリル板の磨きについて

ピカール はヤスリ・研磨剤の #5000 番ぐらいに相当とか。サンデーPET をピカールで磨いてキズが入ったので、さらに細かい粒子の研磨剤で磨く必要がある。
アクリサンデー社のアクリル研磨剤は#9000番くらいかな。後日試す。


【追記】
アクリル研磨剤と布で磨いてみたがガラスの透明感ほどまでキズを取るのは難しい。ボディ磨く用の電気工具でやれば幾らかマシかしらん。
というか、雨避けのカバーでキズが入る。「サンデーPET」は軽くて良いが、より硬質な「アクリサンデーMR」とかを使った方がいい。

曲げでできた波やキズについては、走行中の目線はシールドの上に出ているのでほとんど気にならないが、砂利道などを走行する時はシールドを通して近い所を見ているので波打った部分は歪んで見える。見えにくい。
【追記おわり】



工具があったので新品の4分の1の価格で済んだ。初めてにしては上出来ということで。
以上。