福岡県筑後市に「雷神社」「大雷神社」がいくつかあるのですが、その中でもこちら筑後市江口の雷神社は三階松紋を掲げてあります。
福岡県福津市の宮地嶽神社や、壱岐真根子を祀る福岡市西区下山門の壱岐神社などと同じ三階松紋。宮地嶽神社内には物凄い副葬品の出た古墳があり、祭神と被葬者は筑紫君の末裔と言われる。
また、三階松紋は北野天満宮にもあるようですが、筑後市には水田天満宮があるので関連しているのかも知れません。三階松紋を九州王朝の紋章などと言う人もいる。神社で見かけるのは割りと珍しいかな。菅原氏流の五条家は三階松紋だとか。
御祭神・由緒
祭神は雷神で、由緒は不詳のようだ。明治6年3月14日に村社に列されたと。
場所
ピンをいろいろ差してみた。
☝️◆ 場所名 : 筑後市江口 雷神社
緯度, 経度 : 33.217345 130.464741
☝️◆ 場所名 : 大善寺玉垂宮
緯度, 経度 : 33.275502 130.474486
☝️◆ 場所名 : 風浪宮(阿曇族の拠点。初代阿曇磯良)
緯度, 経度 : 33.211178 130.386751
☝️◆ 場所名 : 八女市 岩戸山古墳(筑紫君磐井)
緯度, 経度 : 33.229867 130.552717
☝️◆ 場所名 : 柳川市 鷹尾神社(高良大社の別宮)
緯度, 経度 : 33.129805 130.441429
☝️◆ 場所名 : 筑後市 水田天満宮
緯度, 経度 : 33.198503 130.4857
☝️◆ 場所名 : 女山神籠石
緯度, 経度 : 33.160249 130.513152
三潴郡大木町の境にある。蒲池氏・大木氏・西牟田氏などが治めていた居た所。
八女市にある筑紫君磐井の岩戸山古墳から10キロほど西に位置する。北に8キロ行けば筑紫の政事を行っていたと伝わる大善寺玉垂宮、西に8キロ行けば卑弥呼時代に初代阿曇磯良がいた阿曇族の有明海側の拠点だった大川市の風浪宮。南東10キロで神籠石のあるみやま市(旧・山門郡瀬高)の女山(ぞやま)。
筑後川と矢部川の河口の中間地点。
近辺には玉垂神社がいくつもある。
雷神社とは何だろう? 古代史で「雷」から連想するのは、タケミカヅチや雷大臣(中臣烏賊津)、糸島市の雷山、京都の賀茂別雷神社(上賀茂神社)などでしょうか。
「雷」は「稲穂」と関係があると言われる。雷が鳴ると稲穂が育つ。雨期に雷が鳴りやすく、田植えのシーズンと重なるためでもあるのだろう。
神社付近のクリーク
有明海周辺には「クリーク」と呼ばれ、水田に水を供給し農作物の生産性を高める人工の水路が碁盤の目のように張り巡らせてある。水路建設は田中吉政や立花宗茂などが行ったと言われるが、それ以前から有ったかどうかは未確認。
神社の近くにあった。大鶴氏、田中氏の名が刻まれている。
神社が見えた。北から。
一の鳥居は神社の東の離れた所にある
神社方向(西)
神社から鳥居方向(東)。奥に見える山は八女の黒木や矢部のあたりかな。
神社の北。
立派な門
門の南(向かって左)に江口公民館
公民館から神社方向
右三階松紋
門の右。木の後ろの社は天満宮
社殿
灯籠にも三階松紋
安政四年? 「秋葉なんとか」さん?
「神主正六位上 能登権守藤原なんとか」さん? 読めない (>_<)
能登、石川県?
田中さん、江口さん、江崎さん、鬼塚さん、江藤さん、中嶋さん。
田中さんだらけです。田中吉政の末裔なのかな。古墳時代の筑後には物部田中神がいた。
「たらちねの井」
「たらちね」は「母」の枕詞。垂れ乳か。乳は丹生で、丹は井戸に赤い点を表す象形文字。田んぼの真ん中で丹は出ないだろうけど、なんだろう?
気合いの入った龍の彫り物。鷲か鷹か、鳥もいる。
賽銭箱にも三階松
社殿右側に回る
門の方向
本殿の裏を回って社殿左側から
回りはクリーク
門を入って右側にあった天満宮
こちらの神社のGoogleマップにナマズの天井絵?の写真がアップされている。ナマズは阿蘇のカルデラを塞き止めていた大ナマズを健磐龍命が退治する伝説や、豊玉姫・與止日女・蒲池姫などの神社に関連。