chayarokurokuroの雑記ブログ

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向井一雄『よみがえる古代山城 -国際戦争と防衛ライン-』吉川弘文館

2017年(平成29年)1月1日第一刷発行。
著者は1962年愛媛県生まれ。関西大学経済学部卒。1991年から古代山城研究会を組織し、現在「古代山城研究会」代表。

朝鮮式山城と呼ばれる、663年の白村江の戦いの後に築城・改修した古代山城については古事記日本書紀に載っているが、神籠石系山城(こうごいし)と呼ばれるものに関しては一切記録にない為、誰がいつ何の目的で作ったものかわかっていません。

本書は、古代山城研究においてどういう経緯があったかや、どのような問題があるのかなど、分かりやすく一通り書かれてある解説書。



気になる点を2点だけ。
倭国は中国の南朝朝貢していたので、築城・土木建築技法等はそちらの影響が少なからずあるかと思うのですが、比較の対象として朝鮮については書いてあるものの南朝については書いてないと思います。触れるべきかと。



p.74からの「阿志岐山城の発見」は面白い。
大阪の大学職員の中嶋聡さんが50以上の山で古代山城散策を行ったと。文献に載っていない未発見の山城の場所を「戦略的にあそこにあるはずだ」と目星を付けて宮地岳に登り、阿志岐城の発見に繋がる。
続日本紀』(しょくにほんぎ)には「三野(みの)」「稲積(いなづみ)」の二城が大宰府によって修築されたと記られているが、その城が見つかっていないという。阿志岐城と違って、この2つの城が何処にあることは分かっている。
チャンスです。古代山城探しを兼ねて登山を趣味にしても面白いかも!